「ほめられる=ハッピー」を上手に犬に伝えよう
飼い主さんが上手にほめれば、犬は色んな事を覚えてくれるようになります。
しかし、犬は最初から人間の言葉を理解しているわけではありません。
なので、「イイコ」と言っても、最初はわかりません。
「ほめ言葉=いいことの合図」と伝える為に、フードやおやつなどを使いましょう。
「ほめ言葉」 ⇒ 「ハッピーに♪」 ⇒ 「やる気が出る!」 ⇒ 「どんどん新しい事を覚える」
言葉でほめてからフードのごほうびを
本来、犬には、「いい子」「おりこうさん」「グッド」などの言葉の意味はわかりません。
まずは「ほめる言葉のあとに必ずいい事が起こる事」を犬に学習させます。
フードやおやつをあげるのは、必ずほめ言葉でほめた直後にあげます。
「ほめ言葉⇒フード(おやつ)をあげる」
ほめる時は、ジャストのタイミングが大事
さっきってなぁに?
上手にトイレができた後、しばらく経過してから、「さっきは上手にできたね~」などとほめておやつをあげても、犬は、何をほめられたのかは理解していません。
犬ほめるときは、行動の最中、または行動の直後で、すぐにほめられなければ、ほめられた理由は、犬には伝わっていないのです。
フードのごほうびを出す場所を変えましょう
飼い主さんがいつも同じ場所、たとえば、いつも右側のポケットから出していると、犬は、そこばかりを気にするようになります。
そして、フードがないとわかると、トレーニングの最中にやる気を失ってしまいます。
フードが出てくる場所を犬に先読みされないように、いろんな場所に隠し持ちましょう。
やる事に合わせて、おやつのグレードを変えましょう
いつものごはんであげているドライフードと、大好物のジャーキーでは、おやつとしてのグレードが違います。
いつもできる事や簡単な事に対しては、グレードの低いいつものフードを。
難しい事や新しい事にチャレンジする時には、グレードの高い、大好物をあげるようにしましょう。
トライする内容に合わせて食べ物のグレードを使い分けるようにすると、効率よくトレーニングする事が出来るようになります。
ごほうびを上手に使い分けよう
ごほうびは、食べ物だけとは限りません。
食べ物の代わりに大好きなおもちゃで遊ぶことも、犬にとってはうれしいごほうびになるのです。
いつも同じごほうびでは、犬のやる気が減退してしまいがりちです。
犬が飽きないようにごほうびを変える工夫をしてみましょう。
また、トレーニングの内容に関わらず、ときどき、サプライズとしてとびっきりのおやつをあげると、犬のテンションがアップします。
フードやおやつの大きさを考えよう
フードやおやつは小さくちぎって与えましょう。
大型犬の場合は、人の小指の爪の大きさくらい。
中型犬は、その半分。
小型犬はさらにその半分の小指の爪の4分の1
おやつをあげる時は、グーの形で握り、パーで出します。
犬の状態をキープしたい時は、、大きなおやつを握り、先端をなめさせるという方法もあります。
また、おやつのカロリーはごはんからマイナスしましょう。
あげすぎは肥満の原因になります。
状況にあわせて、ほめ方を変えましょう
遊びの最中に犬のテンションをあげたい時は、わざと高い声や大きな声を出してほめます。
逆に、落ち着いてフセをしている犬をほめたい時は、やさしい笑顔で、小さな声でやさしくほめましょう。
落ち着いている犬に対して大声でほめると、興奮してしまい、せっかくフセをしている行為が台無しになってしまいます。
たべもののごほうびの回数を減らしていきましょう
新しい事を覚えてもらいたい時は、ほめた後にフードやおやつのごほうびをあげますが、
最終的には、ごほうびなしでもできるようにしたいので、あげる回数を徐々に減らしていきましょう。
この時、大切なのが、犬に先読みをさせないように注意することです。
犬は賢いので、規則正しく減らしていうと、「次はきっともらえない回だな」と予測します。
「2回に1回」
「3回に1回」
「4回に1回」
これをランダムに選択して、ごほうびを出すタイミングを悟られないようにしましょう。
そして、食べ物なしで出来るようになっても、ほめ言葉できちんとほめて評価してあげましょう。
ホメるのは犬に通じる
犬は褒め方によっては、とっても喜ぶことがわかってきました。
心を込めてほめると脳が反応
感情を込めた言い方で褒める事で、犬はとても喜ぶことがわかってきました。
2016年、ハンガリーの研究で、犬にヘッドホンをつけ、飼い主の声を録音したものを聞かせ、犬の脳がどのように働くかを実験しました。
良い子だねという言葉を、感情を込めた言い方と、無感情の言い方で褒めた時、
感情を込めた言い方で褒めた時は、しっぽを振り、脳の喜びを表す部分が反応しました。
一方、無感情の言い方の場合には、脳の喜びを表す部分に反応はありませんでした。
犬は罪悪感を持っている?
目の前に餌を置き、飼い主が待てと言ってからいなくなった時、
きちんと待っていた時は、誇らしげな表情になります。
反対に、飼い主がいなくなった後に食べてしまうと、飼い主がいない間に食べてしまったため、申し訳ないような表情をします。
このように、犬にも感情があり、飼い主の感情もしっかりと読み取っています。
愛情いっぱいに感情を込めて褒めてあげるようにしましょう。
引用:3月11日日本テレビ「世界一受けたい授業」より